「持ち家の方は給付金がもらえる」等の広告にご注意ください

最近、インターネット広告で、

  • どこの家にもある些細な傷でも給付金がもらえます。270万円の実績も!
  • 払いっぱなしはもったいない!ご自宅の傷が対象か無料で調査いたします。
  • 【持ち家の方限定】あなたのお家の”ちょっとした傷”も対象かも!火災保険は正しく申請しないと損ちゃうかも。
  • 3年以上加入の方は実質無料で平均120万円受け取れます。
  • 持ち家なら9割が受けとれる平均120万円の給付金。

といったキャッチコピーで、火災保険の保険金請求を代行するといった広告をよく目にされることがあるかと思います。こういった業者は、比較的築年数の古いご自宅をターゲットにし、建物の過去のキズや損傷を発見し、それらの保険金請求を代行するというものです。実際に保険金が支払われると、保険会社から支払われる保険金の30%から最大50%以上という法外な「代行手数料」を請求します。

保険会社から支払われる保険金というのは、損傷個所を修理をするために支払われる保険金ですので、修理費=保険金となるのが一般的です(地震保険を除く)。その保険金から仮に50%引かれると、実際に修理する際の修理費が半分しか無くなってしまいます。そういった業者の言い分としては、「今まで大丈夫だったんだから、別に今すぐ修理する必要は無いんじゃないですか?残った分を自由に使われたらどうですか?」といった感じです。

その言い分を真に受けて、修理せずにそのまま放置してしまうと、その損傷が悪化することによって建物に重大なダメージが発生する可能性もあります。また、損傷が悪化したとしても、保険会社は修理してもらう前提で既に保険金を支払っている案件ですので、損傷が悪化したとしても最悪の場合は保険金が支払われない可能性もあります。

また、悪質なケースでは元々破損していた箇所を「3年まえの台風〇〇号の損傷ということにしておきましょう!」と虚偽の報告を保険会社にするよう促したり、損傷が発見できない場合には、業者がわざと建物を破損させたりするケースもあり、そのような場合には結果的に保険金詐欺に加担することになってしまう場合もあります。

全国でトラブルになっているケースも多いようで、国民生活センターや損害保険協会でも注意喚起をしていますので、火災保険などの保険金請求に関しては、必ず保険会社または保険代理店にご相談ください。